◆便秘の概要と定義
多くは女性が抱える悩みの、ひとつである便秘。
便秘であることで身体にも悪影響を及ぼすことが分かっています。
脂質や糖の分解が困難になるため、動脈硬化や高脂血症・甲状腺機能低下症
肥満症・糖尿病など様々な病気のリスクと関係があります。
お顔のトラブルも引き起こします。
ニキビや肌荒れ・全体的に血色の悪い肌色になってしまいます。
■便秘の種類
便秘には、急性的な便秘と慢性化した便秘があり
急性的な便秘は、わずかな期間での極端な食事制限をしてしまったり
水分補給を怠ってしまい身体内部環境を崩すなどで起こります。
慢性化した便秘は、まず以下の分類に分けられます。
- 機能性便秘:当院で治療対象
- 器質性便秘
- 薬剤性便秘
- 症候性便秘
このなかでも多い便秘は、病気由来ではなく大腸の機能低下などが原因で引き起こされる
機能性便秘であり以下の種類に分類されます。※また日本人の便秘の中で最も多いものが弛緩性便秘です。
- 弛緩性便秘
- 直腸性便秘
- 痙攣(けいれん)性便秘
●弛緩性便秘
大腸の蠕動運動が低下したり、臀部や腹部の筋群の筋力低下が著しいため
便を送り出す力が弱い状態の便秘です。
そのため解消方法として、腹筋群や臀部の筋肉の運動習慣を続け
腸へ刺激を与えることで、蠕動運動が徐々に活発化し改善される可能性があります。
●直腸性便秘
便がしっかりと、直腸までは運ばれるのですが便意の反応が起きず排泄されない便秘です。
その状態が長期化すると、痔の状態に陥り肛門や直腸に痛みを感じたり
腹直筋の低下などにより、直腸肛門での便排泄障害も発症します。
●痙攣性便秘
ストレスや慢性疲労などによって内臓器官を調整する自律神経系に乱れが起こり
大腸の運動が不規則に行われてしまう便秘です。
大腸の一部がけいれんを起こすため便秘にもなるのですが
便秘と下痢を交互にくり返したり、逆に下痢が続くこともある厄介の便秘です。
◆便秘の定義
排便は、朝昼夜・回数など排泄するタイミングに個人差があるため正直
明確に定義の線を引くことが難しいですが以下に該当すると便秘の疑いが高くなります。
- 3日以上のお通じ(排泄)が感じられない
- 常に腹部が張る・緊張感がある
- 排便後にスッキリ感がなく、残便感がある
- 便意がありトイレに行くが、便が排泄できない
- 排泄した便が固く、ウサギの糞状にコロコロしている
このような症状が、ひとつでも該当する所見があれば便秘体質です。
◆他にも考えられる便秘の原因
ここでは、当院の鍼灸治療対応できる機能性便秘の原因をまとめます。
この便秘は特徴として自律神経の支配をうけている大腸・小腸・胃の
機能低下を中心に起きていると考えられています。
その他の原因は以下の通りになります。
①女性ホルモンの影響
女性ホルモンの【プロゲステロン】が関係しています。
プロゲステロンは月経前に分泌が高まるのですが、その際に
腸の蠕動運動を低下させてあり抑制させる作用があるとされています。
その結果、月経前や生理などに関係なく長期間の便秘状態となります。
そして、その間にも便から水分が吸収されてしまい、より排泄しづらくなります。
②冷え性
下肢のポンプ作用や、筋力制限・筋力低下・骨盤内部の血管狭窄などで
血液を巡らせる機能が低下してしまい、身体の隅々まで栄養を運べず
冷え性になりやすいと言われています。
身体の冷えは内臓器官の機能の働きを制限し、その一部に胃や大腸の運動を鈍くさせ
それが原因で便秘の体質になりやすいと考えられます。
③食物繊維不足
日本人は意識しないと食物繊維の摂取量は不足していると言われます。
食物繊維は、水溶性と不溶性食物繊維の2種類があり身体に必要なものです。
この食物繊維の不足は腸内の善玉菌が減少したり、消化吸収機能の低下させ
腸内環境を悪化させるので便秘になりやすいです。
④ストレス
過度・長期間のストレスや精神的に堪える緊張状態は自律神経の
交感神経優位(興奮作用)の状態になり内部環境に支障を与えます。
内臓器官は交感神経の作用で、機能・働きを低下させてしまうため
その状態では、腸の蠕動運動が制限されるので長期化すれば便秘状態になります。
◆最後に
便秘を解決に導くには、数ヶ月~長いと数年かかる症候です。
鍼灸の治療で心身の負担を解消し、自律神経系の調整と
女性の方では、単純な腹筋運動を行えないことが多いため
無理なく出来る運動で、腹筋だけでなく骨盤や大腸の状態を改善できる
当院独自のエクササイズを中心に治療を継続的に行い
自分自身で便秘の避けたい行動・習慣を実行し一緒に改善していきましょう。
お悩みの相談・お問い合わせお待ちしてます。(電話/LINE/InstagramのDM)
光幸はりきゅう院・接骨院 代表:庄司 有希