シミとは、皮膚の表皮に存在するメラノサイト(色素細胞)が諸原因にて
活性化しメラニンの過剰分泌が促されます。
その後、皮膚表面に茶・黒褐色の色素沈着を起こしたものをいいます。
原因は、後ほど説明させていただきます。
本来、メラニンは適度に分泌されることは問題はありません。
なぜなら紫外線から身体を守るために働くのが役割ですので
人体にとっては、とても重要な反応になります。
ですが、過剰分泌になると、分泌量と代謝の比率が崩れてしまうので
排泄の反応が、圧倒的に不足してしまいます。
なので、紫外線をカバーするために日焼け止めなどの対策は大切なのです。
◆シミの原因
シミの原因を、多いもので以下にまとめてみました。
- 過度な紫外線を照射
- 肌細胞の老化・疲労の蓄積(ターンオーバーの低下)
- ストレスや緊張による自律神経系の働きを乱す
- ホルモンバランスの乱れ(女性では妊娠・出産・生理不順・更年期など)
- 血行不良
- 肌に合っていない化粧品の使用
- 他のスキントラブルとの兼ね合い(ニキビ・湿疹・ゴマージュなど)
これらが、シミを発生させる原因になります。
そのため、シミを抑えるには予防やお手入れが大切になります。
・紫外線対策
長袖やアームカバーの着用・帽子やサングラスなどの使用や
日焼け止めを塗り紫外線対策を心がけましょう。
紫外線は1年中身体に影響を与えているのを忘れずに。
・+αでスキンケアをする
シミは、肌の衰えにより起きるので新陳代謝を活発化させるために
フェイシャルマッサージで血行を良くしたり、美容成分が配合された
パックなどで肌を養ってあげましょう。
・ビタミンCやビタミンEの摂取を心がける
このビタミンの摂取は、抗酸化作用をもたらしてくれます。
ビタミンCはメラニン合成の過程で働く酵素の作用をブロックするので
メラニン色素の沈着を抑える効果があります。
ビタミンEは抗酸化作用があり紫外線により起こる活性酸素を抑えます。
すぐには、効果はでるものではないですが続けましょう。
・禁煙を心がける
タバコを吸うとビタミンCを破壊するので、なるべく止めましょう。
◆シミを東洋医学の観点から
東洋医学では【肝班】【胡蝶班】といわれ、皮膚疾患のひとつです。
そのため表面だけのアプローチでは完治は難しいです。
シミは、経年で形成されるものなので日常生活での影響が原因になります。
出来る箇所は、頬や鼻・口の周囲に現れることが多く形状や大きさは異なります。
またシミは、五臓である肝・脾・腎との関係が深いです。
大別して、3つの弁証がシミの原因になるので項目ずつ説明していきます。
- 肝気鬱結証:肝が関係する場合
- 脾気虚証:脾が関係する場合
- 脾腎陽虚証:脾と腎が関係する場合
◆肝気鬱結証
シミの特徴として、茶褐色で目の下・頬などに左右対称広くできる場合が多いです。
主に、精神的なストレスやショック・緊張などが原因で肝の作用が失調し
血や津液(水)の運行・巡りが悪くなり全身を滋養することが困難となり
肌の新陳代謝が低下し、メラニン色素が排泄できなくなります。
そのため、この状態が長期化することでシミが肌に出現してしまいます。
身体に感じる他の症状では、ため息を多くつく癖がある・怒りっぽい
抑うつ傾向・胸や脇の張った痛み
女性では月経が不順になったり、月経痛が強く感じるなどの症状があります。
当院の鍼灸治療では、肝の機能を高める経穴(ツボ)を中心に
お顔の新陳代謝を高める経穴への治療を行います。
◆脾気虚証
シミの特徴として鼻や鼻翼周囲・口の周囲に目立ちます。
また肌にハリがなく、お顔がむくみやすくなります。
この弁証は、精神的なストレスや過労・飲食の不摂生などにより
身体を働かせる気(エネルギー)が不足し脾の作用である運化機能が失調します。
運化機能とは、食べたものを消化・吸収し栄養素として全身へ送る働きと
水分を吸収・運搬・排泄するのを助ける働きがあります。
その働きが失調すると肌に栄養を送ることができなくなり
新陳代謝を低下させてしまうためシミができます。
他に感じる症状に、疲労や倦怠感・やる気が出ない、無力感・食欲不振
食後のお腹の張り感、痛み・便が泥状の下痢がみられます。
この弁証の鍼灸治療では、脾の運化作用と虚した気を高める経穴を中心に
お顔のシミを薄くする新陳代謝の経穴を用いて治療を行います。
◆脾腎陽虚証
シミの色が灰色っぽく、また黒みがかった茶色であり
鼻や鼻翼の周囲、頬の中央に左右対称にできやすい特徴があります。
また皮膚が冷たく感じ、お顔がむくみやすいです。
脾腎陽虚証は、慢性的な疲労や冷えにより腎の温煦作用が低下した状態に
気の不足や冷たいものの過食によって脾陽虚の状態が加わり起こります。
身体を温める温煦作用や運化作用、水分代謝の機能に失調が現れると
全身に必要な栄養が送り届かず、冷えやむくみの原因になります。
その影響は、肌の新陳代謝を低下させたり冷えによって
お顔の血色を悪くさせシミの色を濃くしてしまいます。
身体に及ぼす影響として、下腹部の冷えや冷痛・手足の冷え
腰や膝のだるさ・足のむくみ・朝に下痢がでやすくなる、などがあります。
当院では鍼灸治療の方針として、灸の治療をメインに行い
それに加えて鍼治療を併用し脾と腎の働きを助ける経穴へ刺激を与えます。
また、肌の新陳代謝を高めるお顔の経穴も合わせて治療を行います。
シミだけに限ったことではありませんが、お顔の肌の新陳代謝を
取り戻すのには治療期間もそうですが、自分自身のお手入れ方法や
身体の体質を理解し、その状態を避けるための努力や我慢も必要になります。
当院の【美光・美容はりきゅう】治療で、肌をキレイに育てる治療を
ぜひ体験してみませんか?
問い合わせ・治療の予約お待ちしてます。
光幸はりきゅう院・接骨院 代表:庄司 有希