むくみは浮腫ともよばれ、血中から余分になった水分が血管やリンパ管の

外へしみだして周囲の細胞間に溜まることで起きてしまいます。

また栄養素や呼吸量・代謝なども関係してきます。

特に末梢である、手足や皮膚の薄いお顔にむくみは溜まりやすいです。

むくみには種類があります。

一過性によるものと、病期が原因によるむくみに分けられます。

美容鍼灸で効果が見込めるものは、主に一過性で起きたむくみになります。

◆一過性のむくみの原因

日常生活の行動や習慣が原因になるものがほとんどです。

例として、長時間の立ち仕事や同じ姿勢での作業や不規則な生活習慣

食事での栄養の偏り、過度のストレス、疲労の蓄積、ホルモンバランスの乱れ

運動不足・呼吸の浅さが、むくみの原因になります。

◆病的なむくみの原因

心臓の機能低下で、十分な血液を送り出すことができず血管内に

血液が溜まり水分が血管からしみだしむくみとなる。

腎臓の血液を濾過する機能が低下すると、血液中のたんぱく質濃度が低下し

水分は血管内に戻りにくくなるので、むくみになる。

肝臓の機能低下はアルブミンの生成が低下し、血液中のアルブミンが減少することで

血管内の水分が回収することができないのでむくみとなります。

甲状腺ホルモンの分泌が低下することで、新陳代謝が弱まり体内の水分調節に

影響を与えるため、全身がむくみやすくなります。

また、それが呼び水となり心臓への負担が増え血液を送り出す力も弱くなります。

長期間、全身にむくみ症状が出現している場合は即医療機関の受診をしましょう。

ここでは、一過性の原因により起きたお顔へのむくみに対しての美容鍼灸が可能です。

お顔のむくみは、表情筋や頚部の緊張や筋力低下などが原因で起こります。

また、呼吸が無意識のうちに浅くなれば、酸素を取り込めないので

血液や栄養が頭部に行き届かず、お顔のむくみも解消しにくくなります。

◆むくみを東洋医学の観点から

お顔のむくみを、美容鍼灸で解消するにはお顔の局所だけでなく

身体内部の状態を整えることも重要になってきます。

当院では、一人ひとりの体質に合わせた治療を行いますので

むくみの解消と再発防止に効果が期待できます。

では、どういった体質がむくみを起こしてしまうのか説明していきます。

  • 脾気虚証
  • 心脾両虚証
  • 脾腎陽虚証

主に、この3つの病証によりむくみに悩むことになります。

■脾気虚証

特に、目の下にむくみが出やすい弁証になります。

脾気虚証は、精神的なストレス・疲労・飲食の不摂生が原因で

身体のエネルギーである気が不足してしまい、脾とよばれる臓の働きである

運化機能の失調することで起こります。

運化機能とは、摂取した飲食物を消化・吸収し栄養素として全身に送る働きと

水分と吸収・運搬・排泄するのを助ける働きがあります。

その機能の失調により、水分が余分に貯留され全身だけでなくお顔もむくみます。

他の全身に現れる脾気虚証の症状、疲労や倦怠感・無力感(やる気がでない)

食欲不振・食後の腹部違和感や痛み・泥様の便があります。

そのため、この弁証での鍼灸治療は気を養い脾の機能を高まる治療方針を軸に

お顔や手足、必要に応じては背部や腹部の経穴に鍼灸治療を行います。

その治療の継続と、生活習慣の改善を自身で意識することで変化がみられます。

■心脾両虚証

この弁証のお顔のむくみは、全体かつお顔の中心部にむくみが起こりやすいです。

また顔色も、白ぽかったり少々黄色みがかった印象になります。

この心脾両虚証は、血液不足(女性では月経時の出血過多)による心血虚と

精神的なストレスや飲食の不摂生による脾気虚証の両方の症状により起こります。

前述した脾気虚証による運化機能の低下による、むくみと

心血の不足は全身を十分に栄養することができなくなり、その影響は頭部にも現れます。

その結果、顔面部の栄養が上手くいかず、血色不良やむくみが起こりやすいのです。

また、お顔に五臓を当てはめたとき心と脾に関係が深いのが額や鼻周囲のため

その部位が、むくみやすくなると考えられています。

また、心脾両虚証が及ぼす全身症状は動悸・不眠症・夢を多く見る・疲労倦怠感

食欲不振・泥様の便・あざができやすいなどがあります。

この弁証での鍼灸治療では、心の血を補う+脾の気を補う治療方針を軸に

お顔のむくんでいる箇所や手足、必要に応じては背部や腹部の経穴に鍼灸治療を行います。

その治療の継続と、生活習慣の改善を自身で意識することで変化がみられます。

■脾腎陽虚証

むくみの特徴は、お顔の中心~フェイスラインに現れることが多いです。

この弁証は、慢性的な疲労や身体を冷やす水邪によって腎の温煦(温める)作用が低下し

気の不足や冷たい飲食物の過食などにより、脾と腎の陽が虚した状態です。

脾陽虚により運化作用が低下し、腎陽虚による気化作用とよばれる

気を流す運動が弱まり、水分の停滞を引き起こすためむくみが起こります。

また脾は鼻周囲、腎は顎周りとの関係が深くむくみはそこに現れわれやすいです。

またお顔の血色の悪さは、陽気が不足することで温養できないためです。

脾腎陽虚証が身体に与える他の影響は、下腹部の冷えや痛み・手足の冷え

腰や膝の重だるさ・朝方に下痢がでやすいなどを併発します。

この弁証では、脾と腎を温め気を補い働きを高める治療方針が重要になります。

そのため、お顔のむくんでいる箇所だけでなく手足、背部、腹部の経穴に

鍼灸の治療を行い脾腎陽虚証を改善していきます。

この治療の継続と、食生活などを意識的に改善することも大切になります。

ここまで、むくみの原因を西洋・東洋医学の観点からお話しました。

お顔は自身の健康状態を反映する鏡です。

そのため、お顔だけにアプローチするよりも全身の状態から判断し

治療を継続することで早期的に効果・変化を感じれると思います。

お顔の悩みを当院の【美光・美容はりきゅうコース】で解消してみませんか?

お問い合わせ・ご予約等お待ちしてます。

光幸はりきゅう院・接骨院 代表:庄司 有希