経穴の中でも、特に臨床上重要な作用を持っているものを

総称して【要穴】と呼びます。

身体には、３６１もの数の経穴が存在し１つ一つに効能が備わっています。

その中でも、さらに特別な経穴(ツボ)が存在しています。

経穴でも特別な存在 – 要穴とは？ –

■五兪穴・五行穴

五兪穴とは、上・下肢の肘関節と膝関節から末梢にある十二経脈上の経穴で

五行(木・火・土・金・水)の性質が付されている経穴を指します。

今回は、榮穴という脈気が溜る(したたる)ところの経穴の位置と効能を紹介します。

◆榮火穴と榮水穴の位置と効能

足の厥陰肝経：行間(ｺｳｶﾝ)/榮火穴

足背、1・2趾間、みずかきの近位側

■行間の効能

頭痛、めまい、目赤、胸や脇の苦満、小便不利、尿路痛、婦人病、片麻痺など

手の心少陰心経：少府(ｼｮｳﾌ)/榮火穴

手掌、第4・5指中手骨の間

■少府の効能

手掌熱、尺骨神経麻痺、心痛、動悸、小指の知覚・運動障害、ヒステリー、精神病など

足の太陰脾経：大都(ﾀﾞｲﾄ)/榮火穴

第1趾、第1中足趾節関節の遠位陥凹部

■大都の効能

足趾痛・腫脹、腹脹、腹痛、下痢、急・慢性胃腸炎、神経衰弱など

手の太陰肺経：魚際(ｷﾞｮｻｲ)/榮火穴

手掌、第１中手骨の中央点の橈側

■魚際の効能

手掌熱、咳嗽、喘息、発熱、無汗、咽頭炎、母指球筋の知覚・運動障害など

足の少陰腎経：然谷(ﾈﾝｺｸ)/榮火穴

足の内側、舟状骨の尖ったところの直下にある

然谷の効能

足趾痛、婦人病、片麻痺、生殖器障害、足の冷え症など

手の厥陰心包経：労宮(ﾛｳｷｭｳ)/榮火穴

手掌、第２・３中手骨の間にある

■労宮の効能

手掌熱、正中神経障害、心痛、手の知覚・運動障害、動悸、口臭、精神病など

足の少陽胆経：侠渓(ｷｮｳｹｲ)/榮水穴

足背、第４・５趾の間、みずかきの近位側にある。

■侠渓の効能

足背痛、頭痛、めまい、目赤、耳鳴りなど。

手の太陽小腸経：前谷(ｾﾞﾝｺｸ)/榮水穴

小指、第５中手指節関節の手掌側にある

■前谷の効能

尺骨神経麻痺、発熱、咽頭炎、扁桃体炎、耳鳴り、頭痛、乳腺炎など

足の陽明胃経：内庭(ﾅｲﾃｲ)/榮水穴

足背、第２・３趾の間、みずかきの後縁にある

■内庭の効能

足のだるさ、足関節障害、足趾関節運動障害、片麻痺、レイノー病、上歯痛、急・慢性胃炎など

手の陽明大腸経：二間(ｼﾞｶﾝ)/榮水穴

第２指、第２中手骨指節関節の外側から指をなぞり止まる陥凹部にある

■二間の効能

第２指の麻痺、咽頭炎、下歯痛、鼻血、鼻風邪、扁桃体炎、発熱、無汗、胃炎など

足の太陽膀胱経：足通谷(ｱｼﾂｳｺｸ)/榮水穴

第５趾、第５中足指節関節を指でなぞり止まる陥凹部にある

■足通谷の効能

後頭部の頭痛、めまい、鼻血など

手の少陽三焦経：液門(ｴｷﾓﾝ)/榮水穴

手背、第４・５指の間の直下にある

■液門の効能

尺骨神経麻痺、片頭痛、耳鳴り、目赤、咽頭炎、発熱、熱中症、失神など

以上が五兪穴・五行穴の榮穴の概要になります。

こういった経穴を、身体の状態から症状の緩和を目的に様々な経穴を合わせ

鍼や灸などで、治療を行い症状の緩和・改善へ導きます。

自分でのセルフケアを行う際は、指や細い棒状のもので優しく押しましょう。

また、深呼吸をしながら行うのがオススメです。

当院では、筋肉が原因による障害や悩み・内臓器官が原因で出現する症状など

対応できる症例は数多くあります。

治療のご相談やお問い合わせは随時、お待ちしておりますのでご連絡お待ちしてます

光幸はりきゅう院・接骨院　代表：庄司　有希