◆タンパク質

タンパク質を摂取することで、身体を構成・機能させる組織の材料に必要不可欠です。

自分と同じ細胞をつくる自己増殖能力

筋肉・内臓器官・血液・皮膚・髪・歯・爪などが該当します。

またミネラルや脂質などを体内へ運搬する働きも担っています。

栄養分を取り入れ新陳代謝を行う能力

体の機能を調整するホルモンや酵素、抗体、神経伝達物質などの原料であり

免疫や代謝、血圧の調整、神経機能の維持などにもタンパク質は必要です。

外界の変化に合わせて内部環境を調節する能力

タンパク質を摂取することは、生命機能を維持・向上することにつながります。

■タンパク質が含まれる食品

  • 肉類
  • 魚類
  • 大豆製品
  • 乳製品

に多く含まれています。

ですが、これらの食品をただ摂取すれば良いということではありません。

【良質なタンパク質】を意識する必要があります。

では、その良質なタンパク質とは何なのでしょうか?

◆良質なタンパク質

タンパク質の栄養価を評価するための指標にアミノ酸スコアがあります。

そのなかでアミノ酸スコアが100のものを、良質なタンパク質と表現します。

この評価基準は、必須アミノ酸(9種類)の含有率が100%を超えています。

●必須アミノ酸は以下になります。

  • バリン
  • ロイシン
  • イソロイシン
  • リジン
  • メチオニン
  • フェニルアラニン
  • トリプトファン
  • スレオニン
  • ヒスチジン

動物性食品に含まれるタンパク質の多くは、必須アミノ酸をバランスよく含みますが

植物性食品に含まれるタンパク質の中には、一部ですが必須アミノ酸が不足するものがあります。

この場合は、他の食品との食べ合わせで補うことで対応が可能です。

●アミノ酸スコアが十分に含まれている食品は以下になります。

  • 鶏卵
  • 牛乳
  • 鮭(さけ)、鰺(あじ)、鰯(いわし)
  • 鶏肉(むね)、鶏レバー
  • 豚肉(ロース)、牛肉(もも)
  • 牡蠣(かき)、帆立(ほたて)

※またオススメはできませんが、プロテインもアミノ酸スコア100です。

しかし、なぜアミノ酸スコア100は大切なのでしょうか?

図の左はアミノ酸スコア100を、右はアミノ酸スコア100以下を表しています。

左のように満遍なくタンパク質(アミノ酸スコア100)を摂っていると

効率が良くタンパク質を身体に利用・吸収できますが

右のように必須アミノ酸が不足すると、その足りない箇所から利用したいタンパク質などが

流れ出してしまい必要最低限のアミノ酸の量しか身体に還元できず

良質なタンパク質を生成することができないのです。

こういった理由からも、食品から意識してタンパク質を摂取することが大切といえるのです。

◆タンパク質源の選び方

基本原則として素材そのまま食品を中心に摂取することが望ましいです。

また加工された肉・魚は避けられるのであれば選択はやめましょう。

食品添加物が含まれていることで、体内のカルシウムを効率よく身体で使うことが

制限されてしまいますし、脂質やナトリウムにも配慮が必要になります。

◆効率の良いタンパク質の利用

ただ高タンパクだからと含有量だけで選択し摂取するのではなく

食事全体の一部として捉え、他の栄養素とのバランスを考えて摂取することで

より効率よく身体に吸収され還元されます。

特に、赤身の肉や赤身の魚は良質なタンパク質を獲得できるのはもちろんですが

鉄分も一緒に摂取できる万能な食品ですのでオススメです。

  • 牛肉
  • 豚肉
  • マグロ
  • カツオ

などが該当します。

◆タンパク質を摂取する際に注意したいこと

タンパク質源となる食品を選ぶ際には、含有量だけではなく

エネルギー(Kcal)値や脂質の含有量にも気を配りましょう。

また食品同士で比較してみると、同量のタンパク質を摂取する際に

食品摂取重量が大きく変わる場合もあります。

つまり同gでも、エネルギ-量(Kcal)やタンパク質含有量・脂質の摂取量も変わるということ。

ひとつポイントとして覚えていただけると良いと思います。

◆最後に

さきほども述べたように、ただタンパク質の含有量が多ければ身体に良い

ということはなく、結局は栄養素のバランスが重要ではあります。

タンパク質の過剰摂取は、エネルギー(Kcal)の過多による体重増加や

腎臓への悪影響を及ぼし兼ねないため十分注意が必要です。

適切なタンパク質の一日の摂取量ですが

体重1kgあたり0.8gのタンパク質が推奨されます

例えば、体重70kgの成人の場合、1日に必要なタンパク質量は56gです。

アスリートや筋肉の増量・維持では

体重1kgあたり1.2〜2.2gのタンパク質が推奨されています。

参考までに活用ください。

アスリートの食事・栄養管理の知識や実践経験もありますので

お気軽に問い合わせいただいても構いませんので、お待ちしております。

光幸はりきゅう院・接骨院 代表:庄司 有希