白髪とは、その名称通り髪が白い状態をさします。

日本人はもともと、黒い毛髪の人が多いですがこれは

毛髪の細胞へメラニン顆粒が角化細胞に転送され続けることで

黒い毛髪は、一定的に維持されています。

ですが、この一連の反応が転送停止状態になることで白髪になると

考えられていますが、現段階でも何故起こるかは解明されていません。

大半の白髪の理由は、老化現象であると考えられています。

なので、年齢を重ねていくと自然に髪が白くなる人もいます。

しかし、白髪が外見に与える印象において見た目との年齢に深く関係し

特に女性の場合は、白髪染めなどの方法を用いて髪を黒く染める方は多いと思います。

そのぐらい、白髪は老化をイメージさせるには大きな要因になります。

さらに白髪は、遺伝的な要因も含んでいるため完治は正直難しいです。

では鍼灸治療で効果が得られる対象の原因や体質とは何なのか?

一般医学と東洋医学の2つの観点から考察してみてみましょう。

◆一般的な白髪の原因

以下の原因が、関係し合い白髪になると考えられています。

  • 喫煙
  • 精神的な緊張・ストレス
  • 自律神経系の失調
  • ホルモンバランスの乱れ(女性では妊娠・出産・閉経など)
  • 偏った栄養バランスや不足
  • 病気に起因するもの(自己免疫疾患・甲状腺疾患・慢性化した胃腸疾患など)
  • 病気療養の薬物による副作用
  • 老化
  • 遺伝的な要因

喫煙は、頭部の血管を収縮させるため血液が毛細胞を栄養できないことが解っています。

精神的な緊張やストレス・不規則な生活は、ヒトの生態機能に異常を与えます。

それが引き金になって、より自律神経を失を招き髪の健康状態を保てません。

過度の飲酒・脂っこい食事など内臓の機能に悪影響を与える食生活

またタンパク質・ビタミンEやC・ミネラル類の欠乏は髪の成長を弱らせます。

その状態が長期化すれば、病気を患っても何のおかしくないですよね?

この状態は、白髪だけではなく脱毛症など他のヘアトラブルにも影響してきます。

こちらも、参考にお読みください。

では、次に東洋医学の観点からどういった体質がなりやすいのか説明します。

◆白髪を惹起する東洋医学の分類

聞き慣れない用語ですが、いかの弁証により白髪は発生します。

  • 血熱証
  • 腎精虚証
  • 肝気鬱結証

この、3つの分類を項目ごとに説明させていただきます。

◆血熱証

血熱証とは、外部から熱性のものが侵入し体内で血の性質が熱を帯びた状態です。

例として、塩味の強いもの・辛く刺激の強いもの・味の濃いものを過食や

過度の飲酒などの飲食行動により、熱が発生し血が熱を帯びる場合と

精神的なストレスや、急激な頭に血が昇るような情動の変化などによって

臓腑の肝を傷つけることで、肝火とよばれる現象を引き起こします。

肝には血を蔵する作用があり、その蔵した血が肝火により血熱に変化させる

この2つのパターンが原因になります。

そして、熱性を持った血が頭部へ巡ることで頭部環境を乾燥・燥熱させます。

また毛根から潤いを奪うため毛細胞に栄養が行き届かなくなることで

白髪を引き起こす原因と考えられます。

それにより、顔面の赤い湿疹やニキビ・頭皮の乾燥で痒み・フケ症にもなります。

また身体に現れる症状として、口の渇き・便秘傾向・肌荒れを起こします。

女性では、月経周期が早まったり経血量が多くなる傾向があります。

鍼灸を用いて、この血熱の状態を冷ますような治療を行うのですが

熱の状態があるため、基本的には灸での治療は用いません。

◆腎精虚証

この弁証では、本来備えている腎精(エネルギー)が不足している場合

加齢や、過疲労の蓄積や慢性的に体調を崩しやすい

また飲食物の不摂生により栄養を充分に吸収できず不足するなどで起きます。

この腎精の不足は、成長に悪影響を与えるため老化を進行させてしまいます。

髪は血余とも言われ、毛髪の状態は血との関係が非常に深いです。

そのため、精(エネルギー)は血は互いに養う関係があります。

つまり、精が不足しているこの体質は血は充実していませんので

毛髪の栄養も阻害されることになり、白髪が発生することになります。

他にも、髪に与える影響にハリやコシがない、細くなる

髪が伸びにくくなり、場合によっては抜け毛にもつながります。

身体に及ぶ他の症状に、男女ともに生殖機能が低下したり不妊症

骨が脆くなったり・耳鳴りなどの聴覚系への影響・物忘れが激しいなど

老化現象が現れてきます。

そのため、鍼灸で精を補填する治療を軸に行います。

◆肝気鬱結証

肝気鬱結証とは、長期間の精神的なストレス、怒りやショックなどが

原因で肝の機能を失調させる病証です。

肝には、疏泄(体全体に気、血、津液を順調に巡らせる)作用があるのですが

それを低下させてしまいます。

疏泄作用が弱まることで、摂取した飲食物の消化・栄養を吸収しにくくなります。

このため、気や血の巡りが悪くなったり・生成ができなくなることで

全身を滋養することが難しくなってしまいます。

それが毛髪に影響を与えてしまうことで、白髪の原因になります。

とくに頭頂部に白髪が多くみられます。

他に身体に現れる症状は、ため息の数が多い・怒りっぽい・抑うつ傾向

胸や脇に張ったような痛み・女性では月経不順や月経痛を伴います。

この病証の治療には、鍼灸の両方を用いることができます。

選定した経穴の状態によって、どちらがその時に効果があるかを判断して行います。

前述した、肝の疏泄作用や他の弱った消化器系の働きを補うのが目的です。

大別すると、こういった体質により白髪は発症する可能性があるので

当院では、この弁証をベースに毛髪のトラブルの治療を行っております。

治療期間は、かかるものですが望みをかけて一緒に治療していきませんか?

問い合わせ・治療等の予約お待ちしてます。

光幸はりきゅう院・接骨院 代表:庄司 有希