フケ症とは、頭皮の角質が新陳代謝によって頭皮から剥がれ落ちたものです。
そもそもフケが落ちるのは自然なことですが、その量が異常に多く
外見的にも目立ったり、フケに伴い頭部に他のトラブルが起こっている場合には
治療を行う必要がでてきます。
フケ症は、大別して脂性のフケ症と乾性のフケ症があります。
脂性のフケ症は、不特定多数の原因が皮脂の分泌を過剰にさせ角質層が
剥がれ落ちることによりフケが生じます。
乾性のフケ症は、逆に皮脂の分泌が少なすぎて頭皮にダメージを与えやすくなり
フケが生じやすくなると考えられています。
では、なぜフケが異常に発生しやすくなるのかを
西洋医学と東洋医学の観点から説明させていただきます。
◆一般的にフケが発生する原因
主に身体への外的及び内的なストレスが原因になります。
- 睡眠不足
- 精神的なストレス
- 自律神経系の乱れ
- ホルモンバランスの乱れ
- 栄養不足
- 洗髪の不足
- 皮膚疾患によるフケ症(アトピー性など)
- 感情に左右され頭皮を掻く行為
などが、頭皮の新陳代謝に異常反応を与えることが解っています。
睡眠時間においては、世界平均で日本はワーストです。
適切な睡眠のときは、副交感神経の活動が優位になるのもそうですが
ホルモンの分泌や内蔵器官の働きも穏やかになり細胞の回復に良い影響を与えます。
また、偏った食事環境や栄養不足・無理な方法でのダイエットなども
頭部だけでなく身体に異常をきたし、自律神経系やホルモンバランスを崩します。
また栄養制限をすることで、頭部を栄養する成分が不足し皮膚も剥がれやすくなります。
ストレスも人の正常な機能を乱す原因であり、頭部の成長を妨げるため
趣味や気分転換ができることを行い、ストレス解消につとめるのも大切です。
髪を洗う際も、皮脂分泌が過剰で頭皮がべたつく人はシャンプー剤で
皮膚への刺激がすくないものを用いて、優しく頭皮をキレイに洗いましょう。
逆に、乾性の頭皮に悩む方はシャンプー剤の使用量や洗い流す時間を考慮し
洗髪後には、髪を保湿する整髪料を使うことが望ましいです。
◆フケ症を東洋医学から観る
当院では、東洋医学の弁証でフケ症の根本を紐解き体質や生活習慣から
改善する鍼灸治療を行うことができます。
東洋医学でもフケ症を、乾燥してカサカサするタイプと
皮脂によりベタベタしているタイプの2種類に分けられます。
乾燥で起こるフケ症は、頭皮に十分な栄養が行き届いていない状態と捉え
血虚証の体質で発生すると考えられています。
皮脂が過剰に分泌され起こるフケ症では、頭部へ熱や湿の因子が作用し
頭部環境を乱してしまう脾胃湿熱証でフケ症になると考えられています。
どちらも共通していえるのは、改善を目的にする場合
身体の体質と頭部への治療を行うためある程度の期間を要することになります。
そのため、フケ症だけでなく脱毛症なども同じですが
治療を受ける方のは治療方針や期間に納得していただいた上で
治療を行わせていただきますので一緒に諦めずに改善していきましょう。
◆血虚証で起こるフケ症
血虚証とは、まず何なのかを説明させていただきます。
血虚証は、血の不足によって全身の器官を十分に栄養することで出来ず
身体全体の機能に影響を与えてしまう状態を指します。
原因として、飲食物を消化・吸収できず血を生成することができなかったり
過度なストレス、慢性的な疲労、長期間の病により血が消耗されてしまい
全身を滋養する血が不足することで血虚証が起きます。
女性では、出産などにより血が喪失した場合でも血虚の状態になります。
血虚証の場合、頭部環境は頭皮が乾燥してカサカサして痒みを伴います。
また頭皮の乾燥により皮膚が剥がれ落ちることで、フケが出現します。
髪にも栄養が不足するので、髪も細くハリやツヤがないのも特徴です。
血虚証になっている方は、他にも身体に及ぼす症状があります。
めまい・目のかすみ・不眠・動悸・全身の皮膚乾燥・顔色が白くツヤがない
といった自覚症状が現れてきます。
また女性では、月経周期が予定より遅くなったり経血量が少なくなったり
早期閉経が起こりやすくなったりします。
この血虚証でのフケ症を改善するには、血の生成を助け滋養する機能を取り戻す
治療方針のもと鍼灸治療で頭部や手足、必要に応じて背部の経穴(ツボ)へ刺激を与えます。
自身でも、血を補う食材と摂取したり体力をつけるなどの習慣を継続し
体質を改善することで変化が現れてくると思います。
◆脾胃湿熱証で起こるフケ症
脾胃湿熱証とは、湿と熱の性質が体内から侵襲する状況になることで起きます。
例として甘い物や辛いもの、味付けの濃いものや脂っこいもの
また刺激性の強い飲食物を過食、また過度な飲酒などの習慣や傾向が続くことで
湿と熱の性質が発生し、体内にこもることで起こる病症です。
男女比でいうと、男性に多くなる特徴があります。
この湿と熱の性質は、上昇する特性があり頭部に上昇することで
汗や皮脂を熱することで皮脂の分泌を過剰にさせてしまいます。
その影響で、頭皮がベタつき脂っぽくなると考えられます。
それに伴い頭皮の新陳代謝を狂わせて頭皮の角質が異常に溜まることで
フケとなり、その量が異常に多くなり現れてきます。
さらに状況が悪化すると、頭皮が黄色く変色しフケの色も黄色みを帯びます。
その状態になると、頭皮の痒みを伴ったり髪が皮脂で湿った状態になります。
脾胃湿熱証で現れる自覚症状として、顔の色や目・皮膚も黄色みがかったり
頭の重たい感覚・口内が苦く感じたり粘り気がでる・食欲不振・泥状の便
頭皮だけでなく、全身の皮膚の痒みを感じたりします。
治療方針としては、こもった湿と熱を排出することを第一に行います。
熱を取り除く経穴を手足や背部から選穴し、局部の頭にも治療を行うのですが
鍼治療のみの対応となります。
灸は体内に熱が発生しているため用いません。
自身でも、血を補う食材と摂取したり体力をつけるなどの習慣を継続し
体質を改善することで変化が現れてくると思います。
ここまで、フケ症の原因を西洋・東洋医学の観点からお話しました。
頭部は外見に与える影響は、かなり大きいと思います。
そのため、頭部だけにアプローチするよりも全身の状態から判断し
治療を継続することで早期的に効果・変化を感じれると思います。
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光幸はりきゅう院・接骨院 代表:庄司 有希