飛距離を出すことを可能にしている要素は、純粋な強さではない。

スイング動作を非常に早いスピードで行うための能力が必要になってきます。

しかしゴルフ向けの従来のトレーニングでは、爆発的なパワーを

生み出す動きが少ないことが多い。

このあと、身体操作を伴いながらパワーを身につけるエクササイズを

紹介していきますが、今まで掲載してきた内容をある程度以上行えることが

前提で行う必要があるので、まずはそちらを理解したうえでこの後

参考・実践していただければと思います。

またパワーを獲得するには、バランス・安定性・可動性・筋力が不可欠です。

この能力を、他のエクササイズを習熟していないとゴルフでの障害を防げないだけでなく

パワートレーニングを効果的なものにできないのである。

もうひとつ理解しておかなければならないのは、パワートレーニングは必ずしも

筋肉を大きくするためのものではない、ということ。

パワートレーニングは、反応速度を上げるために身体の神経系を助ける。

これによって、身体への情報伝達スピードを高めることができる。

反応時間が養われると、身体機能は向上しコントロールされるようになれば

爆発的なパワーが生まれるので、飛距離が伸びることにつながります。

エクササイズは、8~12回を繰り返し行い3セットをこなします。

それでは紹介していきます。

◆ラテラル・バウンディング

ゴルフスイングにおけるパワーは、地面からクラブヘッドまで到る速度を生み出す能力より生まれます。

このエネルギーは、クラブの効率的な移動があることでバックスイングからダウンスイングの間に

生まれるパワーでボールを打つことができる。

スイング・フェーズの移行期の動作により、体重をリード側の脚へ移動させて

乗せることによりパワーが生み出されます。

その際、股関節の安定性がしていればエネルギーが最終的にクラブヘッドに

到るまで運動連鎖が確立され、しっかりインパクトでボールを確実に飛ばすために

より効果的に安定させることができるだけのパワーを、このエクササイズで獲得しましょう。

①両膝を曲げ、背骨は真っ直ぐに。右脚に体重を乗せる。

②左に1m~1.5m程度ジャンプをする

③膝を曲げて左足で着地。股関節や体幹が外へ流れないように注意。

④今度は、右側へ同様に動作を行いこれを繰り返す。

これらの筋肉を鍛えることができます。

◆プライオメトリック・プッシュアップ

ほとんどのゴルフショットは、上半身の筋力とパワーの総力を必要としないが

まったく無いことは、難しいショットをこなせないケースもあります。

例えば、深いラフから脱出するショットをこなすには上半身の十分な筋力は必要になります。

このエクササイズでは、上半身がパワーアップをすることでティーショットを失敗した

後の選択肢がより多くなることをサポートします。

①両手を肩幅で、通常のプッシュアップの姿勢をとる。

②プッシュアップの姿勢から身体を下げていく。

③可能限り、速く強く身体も戻す際、両手を浮かせ上体を地面から離す。

④両肘を軽く曲げて着地をして、その動作を繰り返す。

これらの筋肉を鍛えることができます。

◆オープナー・ローテーション

ダウンスイングは、パワーは脚によって生み出されコアを通じて両腕まで伝達される。

脚で生まれたエネルギーが肩甲帯に到達したときに、肩甲骨を安定させる筋肉(回旋筋腱板)が

強いことに加え、コアの筋肉との調和がとれていることが重要になる。

この・オープナー・ローテーションはコアと肩の安定筋群を同時に鍛えるエクササイズです。

このエクササイズでは、チューブを用います。強度は自身に合うものを選び行います。

①チューブをポールに引っかけ、それぞれ手に一つずつハンドルを持ちます。両腕は胸の前に。

②一方向へ頭部・腕・体幹をできる限り回旋させる。

③ゆっくりと最初の姿勢にもどり、同方向に繰り返し行う。

回数をこなしたら、反対側も同様に行いましょう。

これらの筋肉を鍛えるエクササイズです。

◆プライオメトリック・フロントスクワット

地面を両足で踏みしめる感覚は、ゴルフでパワーを生み出すために必要です。

プライオメトリック・フロントスクワットは足部から臀部を通じて

パワフルな筋肉をつくるのに選択したいエクササイズといえます。

最初は、負荷が少ない状態からスタートし動作に慣れ身体が強化されてきたら

ほんの少し重さを加えた状態に移行すると良いと思います。

負荷をどんどん加えるエクササイズではないので、覚えておきましょう。

①両脚を肩幅にして広げ、少し外側へ向けて立つ。バーを支えるよう腕をクロスし把持する。

②足首の上に、膝が来るように曲げる。

③その状態から、上方へできるだけ高く跳ぶ。

④着地して、スクワットポジションに戻り再びジャンプをする。

このエクササイズで、これらの筋肉を鍛えることができます。

この4つのエクササイズを、頻度×継続することで身体の操作性に変化は必ず出ます。

また、ジムに通っている人はバーベルを用いてのデッドリフトもオススメです。

行う際は、腰など身体に痛みが出ない負荷量でスムーズに行える程度でやってみましょう。

最初は、エクササイズのフォームが上手くできずに試行錯誤する可能性がありますが

そこでくじけずに、トライ&エラーでフォームを身につけみてください。

また、このエクササイズはプロでもアマチュアのくくりは関係ありません。

参考にしていただきゴルフ上達のため、ぜひ実践してみてください。

身体にあきらかな異常や障害があれば、当院へお問い合わせください。

改善に尽力いたします。

光幸はりきゅう院・接骨院 代表:庄司 有希