今回は、下肢の神経障害の一種である脛骨神経麻痺をまとめていきます。
もし、類似した症状がある方は参考にしていただければと思います。
また、当院では整体や鍼などで症状の緩和・改善など対応できますのでご相談ください。
◆脛骨神経とは?
脛骨神経は、腰仙骨神経叢の主要神経である坐骨神経から分岐する神経である。

起始は第4腰神経~第3仙神経から神経線維がはじまり、坐骨神経は

臀部を通過し大腿後面を下行していき、膝窩のやや上方にて

脛骨神経と総腓骨神経に分岐します。

今回の本題である、脛骨神経はそのまま膝窩動・静脈の外側にそって下行し
下腿後側では、ヒラメ筋の深部を後脛骨動脈に沿って下行します。
さらに、そのまま内果の後ろを通り内側足底神経と外側足底神経に分かれます。
■脛骨神経麻痺の症状

脛骨神経の支配を受ける下腿三頭筋(腓腹筋・ヒラメ筋)、後脛骨筋、長趾屈筋
長母趾屈筋、足底筋の弛緩性麻痺が原因で足関節の底屈や
足趾の屈曲が障害・不能となります。
それは、つま先立ちの障害を意味し階段昇降なども困難になります。
この麻痺が長期に及んだときは、足関節を0°に固定しておかないと
関節拘縮を起こして鉤爪趾(カギツメシ)や踵足(ショウソク)の状態になります。
■脛骨神経麻痺の治療
重度な障害であれば、病院などで短下肢装具の装着をする。
軽度~中度の症状や障害であれば当院での治療にて緩和・改善が可能です。
脛骨神経の走行を絞扼・障害部位の原因となる筋肉の緊張状態の緩和。
障害された筋肉の運動を行うことで動作の再学習。
拘縮状態であれば、除去のため温熱療法や手技や鍼・灸などでの筋組織の異常の改善。
問診・視診などで患部の状態から必要な治療方針を選択し改善に尽力いたします。
◆足根管症候群
この疾患は、脛骨神経が走行する内果後方にある足根管部で起こる絞扼性神経障害です。

足根管は、脛骨の内果・踵骨・屈筋支帯により囲まれた骨線維性のトンネルである。
この部位を通過するものに、脛骨神経のほか後脛骨筋、長趾屈筋
長母趾屈筋の腱と後脛骨動脈・静脈です。
■足根管症候群の症状
初期症状は、母趾から前足背部の夜間の痛みや間欠的な灼熱痛を呈します。
また足底部に知覚異常を認め、これは長時間の立位や歩行によって増悪する。
内果の後下方(足根管部)に圧痛もある。
これが、症状の進行により階段昇降や走る動作が困難となり変性が進むと
知覚鈍麻、筋力低下、筋の萎縮をきたす。
■足根管症候群の治療
基本的には、まず保存療法が行われる。
足根管を構成する筋や組織の状態を解消させ、通過する脛骨神経などの
循環障害を改善させることで症状に変化がみられると思います。
動作制限がある場合には、筋への緊張などの症状を緩和させると同時に
関節運動の正しい動作のリハビリ・運動療法を中心にある程度の期間行います。
もちろん、筋の状態不良や神経障害の名残があれば鍼・灸治療なども効果が期待できます。
症状の緩解傾向が見られず、症状が悪化するケースでは手術の適応になります。
こういった症状を抱えている方で、症状を少しでも早く緩和させて
いずれ改善、消失をお望み方は一度当院で状態を観させていただければと思います。
ご相談・お問い合わせ等お待ちしております。
光幸はりきゅう院・接骨院 代表:庄司 有希