痛風とは、血液中の尿酸が一定量以上に増えることで関節に尿酸結晶が蓄積し起こる病気です。
尿酸の結晶が関節に沈着することで、関節やその周辺に激しい痛みや炎症の発作が起きます。
この発作のことを【痛風発作】と呼び突然起こるため
風が吹く程度の、刺激でも激しい痛みを感じます。
男女比は、9強:1弱で、男性100人に対して女性は1・2人いるかの割合です。
また、現在では30~50代の男性に多いのが特徴になり
日本で痛風の患者数は、約60万人~70万人といわれ予備軍はもっと多く500万人強です。
女性に少ない理由としては、女性ホルモンの働きで尿酸を体外へと排出しやすくしていると考えられます。
ですが、心身へのストレスによる男性ホルモン増加や閉経期以降で女性ホルモンの減少などで
女性にも痛風を発症する事例もあるので注意が必要です。
では痛風とは、どういった疾患なのでしょう?
■痛風とは?
尿酸値が7.0mg/dl以上になると、高尿酸血症=痛風となります。

尿酸ナトリウム結晶
関節内で尿酸ナトリウム結晶が沈着することで炎症や関節痛を引き起こします。
関節内に結晶が沈着することで白血球が結晶を排除しようとする影響で
炎症を起こすため、痛みや腫れを生じます。
尿酸は「プリン体」という物質が分解される過程で生成されます。
プリン体は細胞のDNAやRNAを構成する上で必要な成分で
食事からの摂取以外に体内でも合成して作られています。
基本的には尿酸量と排出量が共に700mgと一定量に保たれていますが
これが過剰に生成されたり、排出が不十分だと血液中の尿酸値が上昇します。
過剰な尿酸は血液の巡りが滞りやすい末端に溜まり、低温で結晶化し症状が現れます。
また悪質な生活習慣が常習化することで、高血圧・糖尿病なども合併することも多く
長期化した炎症により腎臓機能を障害にもつながるので注意しながら生活を送る必要があります。
■痛風の症状
主に関節の腫れと激痛が現れます。
関節内で炎症が生じているため、熱感や関節可動域の制限も引き起こします。
先程も説明したように、尿酸の結晶化は血液の巡りが滞りやすい末端組織に起きやすく
体幹との温度差が激しい場所に好発する傾向になります。
そのため第1足趾が代表ですが、他にも足の甲・膝・肘・耳たぶなど様々な部位に痛みや腫れが生じます。
また、痛みは「痛風発作」と呼ばれるものです。
突然強い痛みが現れては、しばらくし急におさまるといったのが特徴です。
■痛風の治療と対応
基本的には、医療機関を受診し薬物療法を中心に食生活の見直し・改善を中心に行います。
「痛風発作に対する治療」と「高尿酸血症の改善による治療」が軸になります。
痛風発作に対しては、目の前の炎症を抑えるため以下の薬物治療をします。
- NSAIDs: インドメタシンやジクロフェナクなど。市販の鎮痛薬でも有名
- ステロイドの内服薬: 抗炎症ホルモンを直接内服することで、腫れを抑えます
- コルヒチン: 白血球が関節内の尿酸に作用するのを抑え、痛風発作の症状を抑えます
患者さんの状態や基礎疾患、重症度などに応じて使い分け組み合わせて治療します。
高尿酸血症に対する治療では、痛風発作の治療を続け尿酸値を確認し
高尿酸血症に対する治療を行うことで今後の痛風発作を予防します。
- 尿酸産生抑制薬:尿酸を体に作る経路を抑えることで、血液中の尿酸値を下げます
- 尿酸排泄促進薬:尿から尿酸を排泄しやすくすることで血液中の尿酸値を下げます
こういった治療を行うことが多いわけですが、これはあくまで対処療法です。
痛風発作を抑えるためにしているわけではありません。
一番意識して変えなければいけないのは、食事や栄養面などの生活習慣です。
- プリン体の多い食品を避けましょう。レバー類・赤身魚・白子など
- お酒を飲むのを極力避ける。ビールだけではなくアルコール飲料全般にはプリン体は含まれます
- 水分補給を意識的に。排尿のときに尿酸が尿と一緒に排泄されます。
また当院では、鍼灸や吸い玉の施術効果で全身調整を通し身体の代謝や自律神経系を安定させます。
鍼灸や吸い玉は、血液の巡り・ストレス緩和・鎮痛・代謝亢進など様々な効果が期待○
内蔵器官は自律神経のバランスが乱れると、機能低下や障害を引き起こしたり
血液が滞ることで、内臓を栄養できなくなるので同じく働きが悪くなります。
その結果、エネルギー代謝効率が落ちて健康な身体が維持できず疾病にかかりやすくなります。
なので、ある程度身体に良好な状態が現れるまで施術を継続することは
自身の健康を増進させることになるのでオススメの自分への投資です。
このブログを読んで、何か意識変化になったら当院にご相談下さい。
光幸はりきゅう院・接骨院 代表:庄司 有希