◆フラットバック型は、どんな不良姿勢なのか?
まずは、図をご覧になっていただきます。

フラットバック型では、腰椎と胸椎の一部の弯曲が消失しているのが特徴です。
本来、腰椎は前弯のカーブ・胸椎は緩やかな後弯カーブを描いていますがそれがありません。
この状態では、上半身からの加わる重力や腰部や下半身に与えられる衝撃を
吸収する機能に制限を及ぼし、急性・慢性的な損傷のリスクを高めやすいのです。
また正常なカーブの方と比較すると腰椎の変性疾患である
腰椎ヘルニアや、脊柱管狭窄症などを発症しやすくなります。
腰椎だけでなく骨盤も本来の前傾絵はなく後傾方向であり
特徴に関しては前回紹介させていただいた【スウェイバック姿勢】と類似してますが
胸椎とよばれる脊椎には微妙に異なる点があるので、そこで差別化されます。
【スウェイバック型】では全体的に胸椎の後弯カーブが広くなるのに対して
【フラットバック型】では上部〜中部胸椎は後方への凸があるが
下部胸椎は後方へのカーブが減少しており腰椎の平坦と同化してしまい
同じく平坦化しているのが最大の特徴になります。
そのため胸椎の動作面での特徴が発揮されにくく身体の可動域にも支障が出ます。
またこの不良姿勢においても、ストレートネックの状態・症状は身体に現れます。
自分が、【フラットバック型姿勢】なのかを調べる方法は
壁に後頭部から臀部まで背面をつけ、腰と壁との間に手のひらを入れます。
この時に手のひらが通過しない場合、腰椎の平坦化があることがわかります。
ですが、視覚的・感覚的に自分自身の胸椎の一部が平坦化していたり
上部付近が後弯があるかを鑑別、判断することは難しいと思いますので
専門知識のある接骨院・治療院の先生にみてもらうことが良いと思います。
では、今度はこの【フラットバック型姿勢】ではどこの筋肉に負担・緊張があり
どこの筋肉が弱化・使えない状態なのかを解説していきます。
◆収縮・緊張してしまう箇所・筋肉
頚部:頚部伸筋群・後頭下筋群(頚部後面・後頭部)
上半身:大胸筋・小胸筋・前鋸筋・僧帽筋上部線維・肩甲挙筋・板状筋や一部腹筋群
下肢:大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋(ハムストリングス)
このような筋肉が常に緊張し硬さが抜けない特徴があります。
◆延長・弱化してしまう箇所・筋肉
頚部:胸鎖乳突筋・斜角筋などの前面側の屈筋群
上半身:上部胸椎に付着する背部筋群(脊柱傍起立筋・大菱形筋・小菱形筋・僧帽筋中部線維など)
腰部・下半身:腰背部筋群(多裂筋・腰長肋筋など)・外腹斜筋・腹横筋・股関節屈筋群など
が不良姿勢により機能低下を起こし、身体を支えられない。
◆フラットバック型で現れる症状
頭部前方位、上部頚椎屈曲、下部頚椎軽度伸展によるストレートネックや
それにより起こる筋肉や関節の制限による痛みや倦怠感から
頭痛や眼精疲労、顎関節症などの様々な症状を感じやすくなります。
また頚椎の基軸がずれたまま動作をするため椎間関節に摩耗が生じやすく
関節軟部組織や状態の悪化によっては変性病変を将来的に起こす可能性があります。
また頚部前面の筋肉が弱化することで、頚椎前面の支えが衰えることも相まって
斜角筋症候群を惹起し上肢・肩甲骨付近の神経痛や痺れなどの症状を引き起こします。
常に下部胸椎〜腰椎の位置状況が不安定であり椎体の上下の関係性が悪く
関節の柔軟性だけでなく、支持機能が低下しているため外部や内部での
負担や外力を受け止める機能は、通常の生理的なカーブを持っている人と
比較すると、その機能は半減以下となる。
その結果、後方へ凸方向への持続的な圧が加わっているため
将来的に、腰椎ヘルニアや脊柱管狭窄症などの椎体の変性を惹起する
リスクを抱えることになってしまうため早めの対処で
その変性病変を避ける準備が非常に重要になってくるのです。
では、どういった準備と対策が求められるのだろうか?
◆対処方法などの要点
この姿勢で生活動作や動作パターンで使いやすい筋肉
つまり短縮・緊張しやすい筋肉は、マッサージやストレッチなどで対処します。
ここで大切なのは、先ほど紹介した短縮・緊張した筋肉組織をセルフケアで
負担を減らすコントロールをしましょう。
それにより疲労・疼痛物質が身体に流れ吸収されていきます。
反対に、延長し緩んだり弱化して使いづらくなり機能しない筋肉には
マッサージで軽めの刺激を与えて適切な筋肉や関節の運動を実施するのが必要です。
例外として急性的に怪我をしたり、痛みのレベルが度を超えていて
身体が動かない人は、まずはその痛みなどが鎮静して状態をみてから行います。
このブログでは、そのケアや運動方法は載せないませんので
またの機会にまとめて投稿させていただきますので、暫しお待ちいただければと思います。
こういった身体に繰り返し起きてしまう症状は、当院の治療メニューである
【光幸スタンダードコース】で効果を体感できます。
身体の変化が確実に感じるまでは個人差と時間がかかりますが
継続していけば必ず、健康で悩みのない身体を作っていけます!
興味や、施術を受けてみたい方は気兼ねなくお問い合わせいただければと思います。
光幸はりきゅう院・接骨院 代表:庄司 有希