・ガングリオンを知ろう

ガングリオンはゼリー状の物質が関節周囲の組織に溜まった状態をさします。
形状は丸みを帯びた形で、BB玉~ピンポン球までの大きさになり
ガングリオンができた関節の運動が繰り返されることで
徐々に形が大きくなるケースもあります。
基本、自発的に痛みを起こすことは少ないですが条件によっては痛みを伴います。
・西洋医学の観点からみるガングリオン
関節周辺に存在し、筋肉動作の補助や関節の保護をする組織である
【関節包】や【腱鞘】があります。
この組織への負担、誤った運動で組織に損傷が起き
炎症反応が現れてしまいます。
このとき関節内部の軟骨組織は、すり減らされたり摩擦などで破壊活動が原因で
その損傷した組織に水分が溜まることでガングリオンになります。
つまりガングリオンが大きくなってしまうということは
繰り返し関節内部に炎症が起き、消化のため水分が流れこみ
吸収されないので貯留をしていることを意味しています。
この水分は、滑液とよばれるもので関節包に貯留されていて
本来は関節運動を円滑にするための潤滑油の役割をはたしています。
・東洋医学の観点からみるガングリオン
身体には14の経絡が全身に巡っており、その経絡には定められた経穴(ツボ)があり
全身に360個余りの経穴(ツボ)が存在します。
これらが交通し合い、活動するのに必要なエネルギー(気・血・津液など)が流れています。

イメージがしにくいと思った方は、電車で例えると解釈しやすいかと思います
経絡は電車の線路で、経穴は途中で止まる駅のようなものです。
そのため駅ごとにエネルギーが下車することで、その経穴が活性されて
身体は健康的に生命活動を行えるのです。
なので東洋医学でガングリオンができる原因は
14ある経絡の、どこかひとつにエネルギーの巡りが悪くなり
エネルギーが滞り、その状態が長期化することで起こると考えられています。
ただ、本当の原因は現段階では不明です。
・ガングリオンのできやすい部位

最もできやすい場所は、手関節周囲で手首・親指・中指の付け根(腱鞘部分)
ついで足関節周囲・膝関節にもできることもあります。
共通点として、これらの関節には関節包と腱鞘が存在するということです。
・ガングリオンの症状
ガングリオンを発症しても、ほとんどの場合無症状です。
ただ外見の印象で、気にしてしまう方はストレスに感じてしまうこともあります。
ただガングリオンが出来てしまった場所が、神経の走路上で
圧迫されることで痛み・しびれを感じることもあります。

それに伴い、関節の運動にも悪影響を及ぼすので
粗大な運動から、巧緻な運動まで障害されてしまいます。
・ガングリオンの治療方法
◆当院でのガングリオン治療
まず、ガングリオンが発生している場所や症状、大きさ
左右の関節や筋肉の状態を確認します。(ズレや硬さなど)
その情報から治療内容を決めていきます。
- ガングリオンで制限されている筋肉の緊張をほぐす
- 誤った関節運動の矯正と修正運動
- はり治療で経絡経穴の巡りを整える(刺さない鍼でも対応可)
主に、この3つの方針でガングリオンが徐々に消失していきます。
一回の治療では完全に消失することはなく複数回の治療で変化がでてきます。
また、関節の誤った動作パターンを修正することで再発防止や
他の関節に現れる疾患の予防も行えるのが当院の治療の強みです。
◆他の医療機関での治療
整形外科などでは、注射器でゼリー状の物体を吸引したり
ガングリオンを押しつぶして出し切る治療方法がありますが
結局抜いたとしても、関節内部の破壊現象や溜まる原因が解決はしません。
何度も繰り返しガングリオンに悩まされる方は当院で一度状態を観させて下さい。
またご自身で、ガングリオンを潰すのはおやめ下さい。
そこから菌が入り込み感染症を引き起こす可能性もあります。
◆最後に
ガングリオンは小さい段階で、発見でき早期に当院で治療を行えると
消失するまでが早く、予防も可能になります。
症状や強かったり、形状が大きいと治療期間が延びたり
他に身体の不調が原因で、ガングリオンに変化が出ないケースも
考えられますので身体をトータル的にケアして変えてみませんか?
お問い合わせ・相談等も随時対応しておりますのでお気軽にどうぞ。
光幸はりきゅう院・接骨院 代表 庄司 有希